アメリカのフラ愛好家がよく利用するウェブサイトにMele.comがあります。そのサイトのフラスクールを探すページをクリックすると右側に「あなた、フラを勉強したいの?」なる質問があります。私はまだメインランド(大陸)にいたときにこのページを見て結構ビビったのを覚えています。でも、そのときこれを読んでおいたからこそ、ハワイに来た後もいろいろな心の準備ができたのだと思います。
私はクムフラでもなければ、トップダンサーとして長年踊ってきたわけでもありません。でも、アンクル・エドのおそばで通訳をしていくうちに、ただ生徒としてクラスに参加しているだけでは得られないいろいろな知識も習得する機会に恵まれました。彼はワークショップなどをすると、本当にフラを習う上で大切なことをたくさん教えてくれます。それを上手に通訳していくことが私の務めなので、聞き逃すことなく自分の頭に入れるという特典を与えられているのです。ですので、ここでそのお裾分けをしたいと思います。
さて、先程のサイトのページに戻りますが、ここでミシガン大学の助教授エイミイ・スティルマン女史が、フラを習う上での心構えを9つあげているのです。私なりの翻訳で、かいつまんで解説したいと思います。まずは1つめ、
1. フラは人生そのもの
「ハワイ文化において、フラは踊りだけではありません。ダンサーの動きやジェスチャーはその表面、その水面下には創造や生殖、万神殿、神々の降誕、神話・伝説的な功績、歴史的な出来事や場所、先祖を重んじる風習やハワイの人々に取って大切な自然を祝福する文化が息づいています。神聖さはフラに奥深く浸透しており、それは教える側、踊る側においても同じなのです。フラを習う際、ハワイの文化や生き方を理解しそれを享受していけるようにしたいですね。」
文字にすると簡単ですが、これがなかなか難しいことではないでしょうか。理解をするということは、形だけまねたのではできないものです。人生を通してフラに接し、フラとともに生き、フラを心底愛して追求し続けた師から、しっかりと学ぶことが大切に思えます。その際大切なのはやはり言葉の理解。歌の意味だけでなく、背景となっているストーリー、作者の心境や、どうしてできたか、そんなところまで調べられると踊りが一つ違うものになるのではないでしょうか。
2.フラスクールを選ぶ際の基準
「フラの教室を探す際に、自分がどれだけ打ち込みたいかという意欲の度合いで参加する場所も異なってきます。気軽にリラックスして習いたい、舞台で踊ったりしなくてもいい、そういう場合はコミュニティセンター・リクリエーションセンターなどの教室が良いでしょう。逆に舞台で踊りたい、となるとハラウに入門することが考えられますが、その場合は文化を深く掘り下げて理解していくことが求められます。」
日本では、スタジオなどで習われていても、ホイケがあったりするのでしょうか?日本の方は踊れる機会があると、ワイキキでもアラモアナでもディナーショーでもバンバン踊られますよね。私たちはよくモジモジしていたりするので、アンクル・エドには「日本人を見習って踊れ!」なんて言われることもしばしばです。
3.ハラウは一つの大きな家族
「ハラウに入るということは、通常かなりの拘束を強いられます。なぜなら、メンバーの協力の上にハラウが成り立っているからです。生徒たちはそれぞれの努力が実を結ぶよう、お互いに助け合うのです。生徒たちはお互いを「フラシスター」「フラブラザー」と呼び合い、あまり積極的に協力しない生徒に対しては責任を持たせられないとすぐに認識します。」
では、ハラウに入っていれば十分?
4.すべての知識を一つのスクールでは学べない。(英語の元の文は)"Not all knowledge is contained in only one school."
「有名な格言です。そして基礎となる事実でもあります。フラには様々な系統があり、その枝葉を継いでいく先生たちは、彼らのそれぞれの創造性をプラスして生徒に教えていきます。だからいろいろなスタイルのフラがあるのです。フラには「これが正しい」というものがないのです。言い換えれば、正しいと言われるフラはたくさんあるのです。もちろん、違っている方法というのもたくさんあるわけです。」
私はカリフォルニアでフラを始めましたが、その時はアイハア(膝を軽く曲げて踊る方法)だったので、今のハラウに入って1年目はほんとに大変でした。スタイルがまったく違うのです。手、腕、ステップ、最初は自分のどこが違うのかも分からずに随分悩みました。悩みながらもいろんなフラを見て、時にはワークショップなどにも出てみて、他のハラウの踊り方を認識できるようになりました。今ではワークショップに出たのが縁で「フラシスター」になった若いクムフラもいます。彼女のスタイルはやはりまったく違うのですが、彼女のハラウが集まるパーティーなどにも顔を出して踊らせてもらったりしています。その彼女が言うことがまさしく、この4番目のこと。だから他の人の踊りも受け入れられるのですね。
5.すべての先生がフラを匹敵できるレベルでマスターしているわけではない。
アンクル・エドのワークショップのお手伝いをしていると時々口にすることですが、日本にはハワイよりはるかに多くのフラの先生がいらっしゃいますよね。ハワイでもどんどん若い先生が巣立っています。私の知る限りでは、ハワイでクムと呼ばれる先生たちは、きちんとウニキを終えていらっしゃるようですが、中にはウニキに至る長い修行を得ずに先生となる人もいらっしゃるようです。やはりハラウに入ってフラを習うのであれば、勉強熱心な先生につきたいですね。
6.クムフラはフラの基礎
『「クム」というハワイ語は根源とか基盤を意味します。ですから、クムフラはフラの基盤なのです。古くは「クム」の称号はフラがどのように必要とされ、維持され、そして世代から世代へと受け継がれたか、きちんと理解してそれをマスターした人にのみ与えられたものでした。フラを探求するということは、慎ましさを経験することでもあります。知識や経験を積めば積む程、知るべきことがいかに多いか、そして自分の学んだことがいかにわずかであるかを認識します。この探究心が謙遜の姿勢(ハワイ語でha`aha`a)にしみ込んでいます。最も尊敬されるクムフラは最も慎ましい人でもあります。また、自分たちの同輩を尊敬し、自分たちの生徒たちには、他のクムフラ、ハラウ、他の生徒たちに敬意を払うことを教えます。』
母がよく私に教えてくれたことがあります。それは実りの多い稲穂ほど頭を深く垂れる、というものです。謙遜の姿勢を教えてくれた母にいつも感謝します。ハワイと日本、謙遜の文化が似ているところに何か愛着を感じますね。フラは本当に学べば学ぶ程その深さを思い知らされます。アンクル・エドでさえ、まだまだ学ぶことがたくさんあると言います。これからどれだけのことを勉強できるのでしょう。果たして私の頭はパンクしないで頑張ってくれるかな?
7〜9はまた後日、記しましょう。
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