この数年日本では、「癒し」とか「デトックス」とか「ヒーリング」という言葉が、見ない日がないくらい流行っていますよね。ここハワイでもガイドブックには必ずといっていいほど掲載されているサービスの一つです。日本からのツアーも以前の「アラモアナお買い物ツアー」から、この種のツアーに趣向が変わってきているのではないでしょうか。フラもその一環でしょうか?
ところで、そのヒーリングスポットとして日本の方々にもよく知られているワヒアワの「ヒーリングストーン」が今月11日の日からハワイアンのグループによって隠されています。当然のことながら日本からの観光客及び旅行代理店の方々は非常に憤慨されているようです。ですが、その前にこんなことご存知でしたでしょうか?
*この石、実は地元のヒンズー教徒の人たちによって過去20年以上にわたりシバ神の化身として崇められていたこと。
*この石の保存に努めてきたのはそのヒンズー教徒とハワイアンのグループだったこと。
ヒンズーグループはヒンズー教の守護神として祀っていたのです。ですが、かたやハワイアンのグループの言い分は、
「(この土地の)神聖なものを守るのは、我々子孫の努め。そしてそれはあるべきところになければならない」
私もオリ(チャント)のワークショップを受けたことのあるクム、クカニロコの監視人でもある、トニー・レンチャンコ先生はこの一連の動きにも関わっているようで、石を動かすことは先祖からの指示を得て行っていると言われています。また、その物権を持つ所有者にコンタクトを取って行ったとも言っています。
実際にこの石を守ってきたハワイアングループの監視人でもあるカーン氏も「何年もの間、ヒンズー教徒のグループ(LOTUS)がこの石を守ってきてくれたことに感謝しています。しかし、これはハワイアンのアイコンであり、ヒンズー教のものではありません。彼らは彼ら自身の神なり女神なりを持ってきて奉ってくれることを願っています」と。
レンチャンコ先生によればこの石は「ケアニアニレイフアオカラニ」と呼ばれ、ワヒアワの渓谷の川底に「カプー」(タブー、近付いてはならないという意味)の印としてあったもので、ワイアルア(ハレイワの西)から旅してくる人々にその存在を示したものらしいです。
その川は製糖会社が所有する敷地内にあり、ハワイのある男性かまたは日本人の労働者がヒーリングパワーがあると言ったことから、そのプランテーションの重役がクカニロコに石を動かすことを許可したようです。
その後1927年に「ドーターズ・オブ・ハワイ」がクカニロコの管理を引き継ぎ、この石を現在のワヒアワのカリフォルニア通りのところ、当時は墓地の端、に移したとのことです。1920年、30年代は何百人という人々が訪れ、線香、お供えなどを置き、ロウやオイルをその表面に塗ったとのことです。
先のレンチャンコ先生によれば、「この石はヒーリングストーンであったことはなく、それがどのような目的であっても人々がこの石にしたことは失礼である」と言っています。「ロータス」グループはこの荒廃していた場所を1988年から守り、大理石の社を建てて奉ってきたわけです。5年程前ハワイアンのカーン氏とハワイアンの女性達がこの保存に参加し始めました。
これが、日本の皆さんが「ハワイのヒーリングストーン」として訪れる石の歴史です。
私もハワイに来たばかりの時、どんなところか探し当てて行ってみましたが、近くには教会があり、その大理石の石や雰囲気から「ヒーリングスポット」というよりも逆に不気味な感じを覚えて、石をちょっと触ってはみたものの何のお願いもせずにその場を離れたのを覚えています。
よくロコの人たちは、「スピリッツ(精霊)のパワーがあるとか言っておもしろがって近付いて誤って悪いものを拾って来ないように」と言います。ハワイは地球のおへそ。確かにそのパワーは強大だとは思いますが、よくわからないところに行く時は日本の神社仏閣の感覚で神頼みに行くようなことだけは避けた方が良いのではないかとつくづく思うこの頃です。
イオラニ宮殿の日本語ドーセント(解説員)、
を務めています。ハワイの文化や歴史、フラ、メレ(歌)、イオラニ宮殿についての情報をお伝えします!

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